仕事の合間に出来る肩こり改善エクササイズ
便利になった現代社会における日常生活の副産物として、「生活習慣の乱れ」「運動不足」が、あげられますが、肩こりの原因の中で、一番多くみられるのは筋肉の疲労によるものです。
デスクワーク等による長時間での同じ姿勢、これに伴う不良姿勢など、全身を使わず同じ筋肉のみ使いつづけた結果、筋肉が疲労をおこし、肩こりが現れます。
筋肉の役割の一つに、血液を全身に流すポンプの役割があります。筋肉を長い時間使い続けていると、ポンプとしての働きが追いつかなくなってしまい、結果的に血流が悪くなってしまうのです。血の流れがスムーズでなければ、筋肉をはじめ、体の細胞も酸欠状態に陥ります。そうなると、筋肉を使って生産された疲労物質が、血液に乗って排泄されるということが滞りがちになります。これを繰り返していると筋肉が硬くなってしまい肩こりとなります。
筋緊張性頭痛など肩こりからくる頭痛は、重い痛みとして感じ、頭全体が痛くなったり、後頭部から肩にかけて痛みます。肩こりにより、頭を支える筋肉が緊張し、血流が悪くなるために起こるものです。
この場合は、血行をよくしてあげると症状が治まり、楽になります。
どうしても長時間の作業をしなければいけない場合、休憩をとって体をほぐしながら行いましょう。肩がこったままだと、作業も辛くなってしまいます。効率よく作業を行うためにも休憩は必要です。
また、一部の筋肉だけを長時間使い続けることは、肩こりによくありません。
その他に、内臓に疾患がある場合、肩こりの症状が出ることがあります。体内の臓器に異常があると、その臓器がある側の肩がこる場合があるのです。心臓や脾臓、胃に疾患がある場合は左、肝臓なら右、左右対称に臓器がある場合は両肩といった具合です。これら内臓疾患が原因で起こる肩こりは、疾患が治癒しなければなくならないでしょう。
さらに、目を酷使することも肩こりの悪化に繋がります。仕事やプライベート問わずパソコンを触るなど細かな作業を続けることにより首筋から肩にかけて血行が悪くなり筋肉がかたくなってきます。

これらの症状改善のため血流をアップさせるには、1時間に1回程度エクササイズを行うことが効果的であるといわれています。お仕事の合間に頭を様々な方向へ動かし、予防を心がけましょう!

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姿勢コントロールで疼痛やしびれを改善
現代人の日常生活において、正常な彎曲を伴う姿勢をとることに比べ背中を丸める屈曲姿勢をとることが非常に多くなっています。歩行や立位以外のときは、すべてある程度の屈曲を伴っているといっても過言ではありません。そして通常は、伸展(反る)方向の可動制限が起こります。多くの方が痛みを伴うと再発を恐れ "用心する" ため、損傷部位をかばい、機能回復訓練を怠るという結果になります。故に、伸展方向の可動制限とそれに伴う痛みはいつまでたっても残ったままで、加えて屈曲状態の癖が付いた腰部は、絶えず上体の重みを腰の筋肉で支えなければならない状態をまねき、慢性的な腰痛に発展させてしまいます。
マッケンジー体操は腰椎の伸展方向の可動性を回復させ、より負荷の少ない生理的に正しい姿勢をとれるように訓練する運動療法です。

伸展のエクササイズ
慢性腰痛
① 肘を床につけて、腰を反ります。
肘を90°にするのが無理な場合は、上の方から肘を付いて徐々に90°にしていきます。5分~10分間、この状態を保持します。この姿勢で腰部にさほど痛みを感じない時は、すぐに②の運動へ移っても構いません。
通常は痛みが徐々に治まっていきますが、痛みが増したりお尻や足に痛みや痺れが出る場合は中止して下さい。

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② 腰椎の伸展可動域を増加させるため腕立て伏せのような動作で伸展運動を反復して行います。
この時、背筋はリラックスした状態で腕の力だけで行うように注意してください。腕を伸ばした後、息を吐き、おなかをしっかり落とすようにしましょう。ゆっくりと10回1セットで行い、最初の2、3回は特に注意して行ってください。そして、10回目は肘を伸ばした状態で数秒間静止してゆっくりと元の姿勢に戻ります

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マッケンジーエクササイズではこの運動を当初は2~3時間おきに行なうことが理想的です。寝転ぶ所がない場合は、立った状態で手で腰を押し出すようにして腰を反らせる方法で代用します]。症状の改善に伴いセット数を減らしていきます。腰痛が1、2ヶ月で改善します。殿部や足に痛みや痺れがあった場合、その範囲が縮小して身体の中央に移行する事があります。これは回復に向かている兆候です。逆にお尻や足の痛みや痺れが増加したり、今までなかったそれらの症状が出た場合はただちに中止して下さい。

急性腰痛
①バスタオルを畳んだものや枕など2つを用意します。
お腹の真下に厚みのあるものを置いた状態でうつぶせになってください。うつ伏せになることで腰椎に少し彎曲が出来ます。5分~10分間、この状態を保持します。この状態をとる事自体が痛みで不可能な場合は以下の運動には進まず、お腹の下に座布団やクッションをさらに重ねて入れて、徐々にそれをとっていってうつ伏せが出来るようになる事を目標にします。
② 次に、お腹の下に敷いてあるものを1枚ずつ取り去り、1枚取り去るごとに5分ほどその姿勢を保ちます。最後はお腹の下に敷いてあるものを全て取ってしまいます。
③ 今度は、胸の下に先程使っていたものを1枚入れて再び、5分くらい同じ姿勢を保ちます。その残ったもう1枚のものを、胸の下に入れ、更に5分同じ姿勢を保ちます。これで少し腰を反れるようになります。
伸展状態を保って起き上がる事によって、症状を減少させる事と起き上がる時に負担を掛けてさらに傷めるのを防ぐ事が出来ます。この日は、お風呂にも入らないようにして、なるべく腰を休めるようにしてください。痛みがとれたからと安心せず、一度適切な治療を受けに来てください。

屈曲のエクササイズ
伸展のエクササイズで下肢への症状が完全に治まったあと、可動性の少なくなった屈曲の動きを回復させるために屈曲のエクササイズも行います。屈曲運動は損傷部位の回復が完了し、下肢症状がなくなってから行いましょう。焦って行うと逆効果になってしまうので注意してください。

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痛みが出ない様であれば片足を椅子などの台にのせて立位で屈曲していきます。このとき、両手で伸ばした方の足をつかみながら腰を伸ばすように力を入れます。立位がつらいようなら仰向けに寝て膝を抱きかかえるようにして腰部を屈曲させます。


 

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内転筋群(ないてんきん)とは、大内転筋長内転筋短内転筋恥骨筋薄筋という5つの筋を指し、左右の太ももを閉じるようにはたらきます。

大内転筋の部分には内転筋管というトンネルがあります。ここには伏在神経という神経が通っており、内転筋の緊張などによってこの部位で神経が圧迫されると膝やすねにしびれが起こる可能性があります。
 

こんな人に

膝が痛い

股関節が痛い

開脚が苦手

naitennkinn.JPGストレッチしたい側の足を伸ばし、外側に開きます。
かかとではなく、内くるぶしを床側に!
伸ばした足に向かって体を倒していきます。

ストレッチしたい側の足を後ろに引いて、壁側に体重をかけていきます。
外くるぶしを床に付けるように意識するとよりストレッチしやすくなります。

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大腿筋膜張筋 イラスト.gif

大腿筋膜張筋は中殿筋と共に足を開く(外転)ように働く筋肉で、立位時に骨盤を支える役割があります。ただ、中殿筋で上手く骨盤を支えられない場合は大腿筋膜張筋が過剰に緊張してしまいます。また、生まれつきO脚などの構造的な問題がある時も大腿筋膜張筋は緊張を起こしやすくなります。逆に大腿筋膜張筋に緊張が強い時、O脚のように立った時の重心が外に偏ったり足が開いた状態になりがちです。 腸脛靭帯炎(ランナーズニー)は大腿筋膜張筋から続く膝外側の靭帯の炎症です。膝の屈伸を繰り返すスポーツ、特に初心者長距離ランナーの方に多くみられます。股関節と膝を曲げて足を持ち上げ前に運ぶ際、腸腰筋が強く働くと膝はやや外側に持っていかれます。大腿筋膜張筋はこれを打ち消して膝を真っ直ぐ前に運ぶよう作用するのでオーバーユースが起こりやすく、腸脛靭帯炎症を起こすことがあります。

ストレッチしたい方の足をあぐらを組むように太ももの方へもってきます。

指先を持ち、足首~指全体をしならせるようにストレッチします。

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●腓腹筋のストレッチ

壁に向かって立ちます。
膝を伸ばし、かかとは床につけたまま、ストレッチしたい側のつま先を壁に押し付けます。

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●ひらめ筋のストレッチ

ストレッチしたい側の足を半歩前に出します。
ストレッチしたい側の膝を立て、反対側の足で膝立ちになります。
かかとは床につけたまま、少しずつ体重を前に移動させていきます。

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壁の角や柱に向かって立ちます。
片足を前に出し、体重を前方向に移動させていきます。
このとき胸が開いてしまわないよう注意しましょう。

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伸ばしたい側の肘を持ち腕を下方向に牽引しながら反対側に引き寄せます。
肩周りに力が加わっていることを確認しながら行いましょう。

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肩関節はとても不安定な関節です。関節のはまり込みが浅く、他の関節に比べて外力に脱臼をしやすい関節になります。そのため、立位で脱力している時でも肩周りの筋肉はある程度緊張し、脱臼を防いでいます。 肩のインナーマッスルであるローテーターカフ(回旋肩盤:棘上筋・棘下筋・肩甲下筋・小円筋の4つを合わせた総称)を構成する棘上筋は肩甲骨と上腕骨の狭い隙間を抜けていくため、この部分での挟み込みによるインピンジメント症候群(いわゆる野球肩)や、反復運動の摩擦による炎症を起こしやすくなっています。

後ろに手を回し、壁や椅子などで手を支えます。
肘を軽く曲げた状態で体幹を下に落としていきます。

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デスクのふちなどに手をかけます。
壁に手をかけてもOKです。
まっすぐ床方向に身体を沈めていきます。肘を曲げないようにしましょう。

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